洛風林制作: 九寸名古屋帯『百合文』
工芸帯地”洛風林”制作の九寸名古屋帯。
数多くの工夫が凝らされている訳ではありません。伝統的な文様とは違うし、また、受け継がれて来たとか研鑽が積み重ねられているという訳ないかもしれません。それかと言って、奔放な発想や衒いなども感じられません。
デザインとして、とても綺麗にまとめられている感じがします。もしかすると、何処かに出典があるのかもしれないけれど、直感的な閃きで描かれたデザインを基に制作された織物(帯)の様な気がします。
伝統的な西陣織感覚はまったく感じられませんが、装飾的な空気感を漂わせながら(このデザインですが、何となくアール・デコっぽく感じられませんか)、時代性を想わせない垢抜けした美意識が伝わって来ます。
着物を”感性豊かに”飾ってくれる帯のような気がします。
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